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【JIFF】イベントレポート:サッカーを通じた共生社会づくりを考えるサロン

 一般社団法人日本障がい者サッカー連盟(JIFF)は、8月29日(水)にJFAハウス(東京都文京区)で企業向けイベント「サッカーを通じた共生社会づくりを考えるサロン」を開催しました。1時間半という短い時間でしたが、JIFFの設立から2年間の活動を振り返り、JIFFが日本サッカー界および社会に果たす役割を、スポーツ界、企業、サッカーファミリーそれぞれの視点から捉え直すイベントとなりました。

 北澤豪会長のオープニングメッセージにはじまり、第一部は、松田薫二専務理事兼事務総長から2016年4月1日のJIFF設立から2年間の活動について報告。障がい者サッカー選手の生の声としてデフサッカー・フットサル日本代表候補・仲井健人選手のスピーチも行いました。第二部では、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の小島武志氏、JIFFパートナー企業の東京海上日動火災保険株式会社の鈴木恵子氏、Jクラブで現状唯一障がい者サッカーチームを持つ横浜マリノス株式会社の望月選氏をパネリストに迎え、それぞれの共生社会に向けた活動紹介とディスカッションを行いました。モデレーターはJIFFの山本康太理事が担当しました。
 ここでは、それぞれの話題を少しずつご紹介しながら、これからのJIFFについて考えたことをまとめていきたいと思います。

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写真左:北澤豪会長、写真右上:松田薫二専務理事、写真右下:仲井健人選手(撮影:斎藤紘一/JIFF)

第一部サマリー:

障がい者と健常者だけではない、だれもが混ざり合う社会

 第一部の事業報告では、日本代表ユニフォームの統一や補助金制度等による「7つの障がい者サッカー団体への支援を通じた競技強化」と、障がい者と健常者の交流機会の創出等「共生社会の実現に向けた事業」という大きく2つの活動について、映像も交え具体的にお話ししました。さらに、3年目となる2018年度の事業計画として、指導者登録制度や手話通訳費用補助制度など新制度の制定や、発信強化を進めていくことなどを発表しました。

 その後のデフサッカー・フットサル日本代表候補の仲井健人選手のスピーチでは、自身の生い立ちやデフサッカーとの出会いから、今感じている課題や今後の目標を話し、JIFF設立後の変化については以下の3つが挙がりました。

 ①障がい者サッカーの日本代表ユニフォームが統一されたこと。
 ②これまでなかった他の障がい者サッカー選手との交流が生まれたこと。
 ③インクルーシブフットボールフェスタ等により健常者との交流機会ができたこと。

子ども世代から障がい者と健常者の心の壁を取り除くインクルーシブフットボールフェスタは、継続していくことでより成果が見えてきます。また、「健常者と障がい者」という括りでの交流だけでなく、障がいの種別を超えた横の繋がりが生まれていることも、混ざり合う社会への前進と言えるでしょう。

第二部サマリー:

パラリンピック「以外」そして「後」へのアクション

 第二部では、はじめに小島氏にはご自身の東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会での活動について、鈴木氏にはJIFFとの活動を含めた社内のCSR活動について、望月氏には横浜マリノスの知的障がい者サッカーチーム・フトゥーロや電動車椅子サッカー大会(横浜F・マリノスカップ)など地域やサポーターと連動した取り組みについて紹介しました。共生社会に向けた三者三様の活動があり、それぞれの中で障がいの有無に関係なく混ざり合う環境づくりが、着実に進んでいます。

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写真着座左から、山本康太理事、小島武志氏、鈴木恵子氏、望月選氏(撮影:斎藤紘一/JIFF)

 ディスカッションでは、JIFF設立後の良い変化として、望月氏からは、自分たちの枠組みで完結していた活動に広がりが生まれた点、鈴木氏からはイベント等への家族参加が増えるなど活動の輪を広げようという社員の気持ちの変化を感じる点が挙がりました。
 一方で、小島氏からはパラリンピック22競技に含まれない競技の普及発展や2020年以降についての課題提起がありました。7つの障がい者サッカーの中でも、パラリンピック種目はブラインドサッカー(5人制サッカー)のみです。2020年が近づくにつれブラインドサッカーのメディア露出は増えている一方で、他の6競技の状況に大きな変化は感じられません。それ以前に、7つの障がい者サッカー自体がまだまだ知られていないのが現状です。この課題に向けては、JIFFが主体となって各競技、各団体、各企業、各地域と協力・連携し、より積極的なアクションを起こしていくことへの期待が語られました。
 

最後に(JIFFより):

社会に大きなうねりをつくり出すハブとしての役割

 今JIFFに期待されているのは、各所でのサッカーを通じた多様な取り組みをJIFFがハブとなって繋ぎ、社会に発信していくことだと考えております。同時に、相互理解を具体的に促す機会としてインクルーシブフットボールフェスタを展開し、地域に根付いて恒常的に開催されることを目指していきます。

 80名近くにご参加いただいた今回のイベントでは、アンケートでもたくさんのご要望やアイデアをいただき、多くの人がサッカーを通じた共生社会づくりに関心を寄せていることを実感しました。JIFFとしての現在地や今後の役割も捉え直すことができました。JIFFは、今回の登壇者、参加者の声を反映してあらためてプランを描き、具現化を目指します。サッカーを通じた共生社会の実現へ、一緒に前進していきましょう。

以上

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